田舎で子供の頃に言われた、衝撃の一言!!
夏茗荷、秋茗荷と呼ばれるほど、夏から秋にかけて旬を迎えてます。猛暑、夏バテ防止にぴったりの食材、茗荷。素麺に入れたり、酢の物にしたり、刻んだ、オクラやきゅうりと混ぜて、ご飯に乗せてたべたり。夏場で食欲が低下している時に、おすすめの食材です。とある、夏の出来事。
私は、母の田舎に夏休みになると毎年行きます。祖母の家の目の前にあるデパートでお買い物。お昼は素麺とのこと。子供でしたが、そうめんの薬味には「大葉、生姜そして、茗荷」が大好きでした。そして、茗荷を買おうと買い物かごに、すると、知らない、おばあさんが「茗荷食べるとバカになる」と言われたのです。30年以上前です、田舎ですから、知らない人が話かけてくることは普通です。ただ、見知らぬ人に「バカになる」子供心にショックを受けました。
茗荷食べると馬鹿になる
これは「茗荷」の名前の由来から来ていると言われています。昔々、お釈迦様の弟子の1人に、とても優秀な弟子いました。ところが、何故か?「自分の名前だけは覚えられない」という悩みをかかえていました。そこでお釈迦様は、名前を書いた札を用意し、首からぶら下げさせました。しかし、それすらも忘れてしまうほど。そして、死ぬまで自分の名前を覚えることがでなかったと言われています。お釈迦様から頂いた、名前はとても難しかったのでしょうか?その茗(名前)を荷い、苦労した彼の人生。その弟子の死後、彼のお墓に、生えたのが、多年草と赤蕾。このことから、茗荷と名付けられました。
茗荷食べるとバカになる。これは「物忘れ、物覚えが悪い」=「バカ」という事です。
茗荷谷駅
江戸時代 早稲田村(現在の新宿区牛込)は茗荷の生産地で「牛込の茗荷は勝れて大きく美味」といわれるほど。今でも『早稲田茗荷』がという、江戸伝統野菜として有名です。東京文京区、丸ノ内線の「茗荷谷駅」。この地名は、牛込早稲田から小石川まで広がる「茗荷畑」を見下ろす谷でだったことからこの地名がのこり、駅の名前になったそうです。
魏志倭人伝
2〜3世紀の日本。この当時の日本のことを物語、『魏志倭人伝』には、邪馬台国、卑弥呼のことが書かれています。そのに書かれた「襄荷《じょうか》」は、茗荷のことです。このころから、日本での茗荷の存在がわかっています。
また、平安時代には、日本最古「薬物事典」である『本草和名《ほんぞうわみょう》』には、当時食事療法のような食事材として、『延喜式《えんぎしき》』では茗荷が栽培されてきた事が書かれています。
茗荷
「たなこ」をご存知ですか?たなこは茗荷の葉で巻いた、サバ寿司です。奈良、吉野の郷土料理です。では、「茗荷寿司」は?これは、茗荷を甘酢に漬けたものを、お寿司にしたものです。茗荷の色素はアントシアニン系の色素です。これは、茗荷をかるくゆで、酢に漬けることで、鮮やかなピンクに発色します。甘酢に漬ける「酢取り茗荷」漬物がわりに、箸休めに定番の逸品です。
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