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甘煮とは?|甘露煮との違いは何か?

甘煮と甘露煮

甘煮は、うま煮と同じく素材の持ち味を生かした甘さに煮る調理法です。含めに同様、ひたひたの煮汁で含め煮していきます。一方、甘露には、煮汁を煮詰めていき、甘く艶やかに仕上がります。同時に保蔵期間も長く持ちます。ここでは、私の甘煮の、やり方を紹介させて頂きます。

甘煮の基本手順

①素材をカットする。また、針打ちなどの下処理をする。(豆類、乾物類は水につけ戻していく)

②素材に合わせて、水、またはお湯から茹で柔らかくなるまで茹でる。

③水にさらして、余分なアクを取り除く

④砂糖と水を体積比 1:1の砂糖水を煮汁として煮ていく 

※黒豆や梅などは、二回分けて煮る。その場合、最初の蜜は 砂糖2 水3の割合いにする。

⑤素材により異なるが、ひと煮立ち、あるいは、2〜5分ほど煮る

⑥火とめ冷まし、4〜6時間以上おき味を含ませる。

★最後に塩を少し足す

★火からおろし含ませる

四季の甘煮

四季に応じた、旬の食材の甘煮をご紹介させて頂きます。

黒豆葡萄煮

お正月の定番「黒豆」。黒が魔除けを意味し、まめ(に動く)な行動など良い事に繋がる、願いを込めて食べます。黒豆は、茹でる時に錆びて釘、鉄を入れることにより黒豆の色素が発色して黒く煮ることができます。黒豆は、ふっくら煮るためにも、長時間煮る必要があり、重曹や、灰を入れ、アルカリの状態で茹でていく事が大切です。これをおこたると、シワが寄りやすく、ふっくら仕上がりません。また、煮る際も2〜3回に分けて煮ていきます。場合によっては、仕上げに醤油を入れることもあります。こうした黒豆の煮物を「葡萄煮」と呼ぶこともあります。

お多福豆(紫花豆)

お多福豆は、黒豆とほぼ同じ理由で食べられます。また、字のごとく、福を沢山招いてくれる意味があります。お多福豆は、空豆、あるいは紫花豆を使って作ります。私は、紫花豆を使ってつくっています。黒豆と違い、茹でる温度が高いとすぐに皮が破れたり、茹でる時間や温度が低いと皮が硬くなります。温度が調整できる、蒸し器や、湯煎にかけることでうまく、した茹でする事ができます。

金柑ツヤ煮

金柑は、金がつくことから「金運」を上げるといわれてきました。金柑は、下茹で前に、針打ちと呼ばれる、串で全体に刺すことで、割れるのを防ぐことができます。また、包丁を入れ先に種を取る方法もあります。

松笠柚子

松笠柚子もまた甘煮です。果肉を取り、皮の部分を薄く、おろし金ですります。米のとぎ汁で下茹でし。余分な、アクや苦味をとってから、砂糖水で煮ていきます。

長芋梅煮

長芋を梅型に、したものを甘煮します。長いもは、食感が大切なので、沸いたお湯の中に入れ、ひと煮立ちされさらしてぬめりを、とります。煮る場合も、沸ゆtいた砂糖水に入れ、ひと煮立ちさせて終わりです。火を通し過ぎず、柔らかくしないのがポイントです。白梅から連想されるように「紅白」「松竹梅」の意味から、おめでたい時や、おせち、また、2月の梅の時期におすすめです。

百合根の甘煮 花びら百合根と花百合根

百合根そのものを花型にしたり、また、バラして花びらに剥いたものを砂糖水で煮ていきます。百合根も火の通し加減が難しく、蒸すか、ごく弱火で、時間を慎重にして火を入れることがとても重要です。蜜で煮る際も、沸いところに入れ、すぐに冷ますことがポイントです。



空豆艶煮

空豆を甘く煮ていきます。空の場合、緑色を生かすため、砂糖水で煮る時は、沸いているところに入れ、氷水や、冷風を使い急速冷却するのがポイントです。八寸や、甘味に使うことができます。

青梅

青梅は、全体的に針打ちをすることから始めます。お湯で戻すことで酸の和らげ、味を含みやすく、均一の柔らかさに仕上げます。梅は温度が高いとすぐに割れてしますので、温度調整が大事です。戻す際に、硫酸銅(銅のサビ)、銅鍋を使うことで、きれいな緑色に仕上がります。煮る前に十円玉を使って、硫酸銅を作るとうまく仕上がります。また、黒豆同様、二回に分けて煮ていきます。砂糖水で煮る時に、大葉を入れると香り良く仕上がります。

赤梅甘煮

赤梅の甘煮は、青梅とは異なります。梅干しを使い作っていくわけですが、針打ちをした後、茹でてさらすという作業を、8〜10回ほどして、塩分を完全にとる必要があります。砂糖水で煮る際は、少し酸味となる、お酢を入れることにより美味しくなります。砂糖水だけで煮ると、どこか物足りないものになるらかです。梅干しの季節ならば、赤しそに酢を入れ、紫蘇酢を作ったのち、その酢を使うこともおすすめです。

杏の甘煮

杏は、乾燥杏を茹でてから砂糖水で煮ます。乾燥ですので、時期は、問いませんが、初夏、杏が出回る時期がオススメです。

鬼灯ミニトマト

ミニトマトもまた、甘煮にすることができます。この場合は、湯むきをし。沸いた砂糖水の中に入れ、ひと煮立ちさせすぐ冷ますことがポイントです。煮るぎるとすぐに柔らかくなり、ぐしゃぐしゃになってしまいます。できたミニトマトの甘煮は、デザートにしてもよし、お盆の時期には、鬼灯に詰めると和の風情を感じさせる一品に仕上がります。大葉や、バジルと一緒に煮ても良いでしょう。

薩摩芋レモン煮

薩摩芋は「甘薯」「丸十」とも言われます。クチナシと一緒に入れて茹で、黄色く着色します。砂糖水で煮る際は、レモンを入れると爽やかに仕上がります。

栗芋(くりいも)

栗芋は、秋手前名残の夏に秋の走り、訪れたをは感じさせるものです。さつま芋を栗の形に剥き、硬めに茹でるのがポイントです。にあがったらバーナーで表面を焼くのも良いでしょう。

栗の甘露煮

あえて私は、煮詰めいくいわゆる、甘露煮にはしません。表面の皮、中面の渋皮をむき、くちなしで茹でた後、同量の砂糖水でサッとしています。

渋皮栗

渋皮栗は大変手まがかかります。沸いたお湯に栗を入れ一晩おきます。すると、表面の皮は剥きやすくなります。中の渋皮を傷つけないように慎重に剥きます。ここが大きなポイントです。その後、渋皮についている、かたいの筋のような部分を、丁寧にとりその後、むしゃむしゃの筋のようなものをナイロンたわしなどを使いとっていきます。これが渋皮栗を作る上で重要なポイントになるわけです。そのあとは、煮る、晒す、煮る、晒すを5回ぐらいしながら、6時間程度煮ることで、ふっくら柔らかく、渋みがなく、渋皮が気にならないほど素直に口に入っていく美味しい渋皮栗ができることにつながるわけです。砂糖水で煮る際は、10〜15分程度、弱火でじっくりに含めることにより、水っぽさがなくなります。

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